びよとま

美容(主にダイエット、脚痩せ)とまんがを略して「びよとま」です。しかしまんがが主になりつつあり美容成分薄いです。毒にも薬にもならない絵日記まんがを描いています。

シナリオセンター でちょっと勉強した素人が、ゴティックメードのシナリオよくできてる点を書きます

シナリオセンター には8週間講座に通いました。
とても面白かったですが、この話は長くなるのでシナリオセンターについては割愛します。

 

 

f:id:bihakenko:20190709210411g:plain

画像のつかいまわしですよ

何をもって良くできていると思うに至ったか

 

  1. ☆課題の解決
  2. ☆登場人物たちの変化
  3. ☆説明台詞があまりない
  4. ☆エピソードごとのキャラクターの変化
  5. ☆ストーリーがラストに向けて右肩上がり盛り上がるようになっている
  6. ☆テンポの良さ
  7. ☆その他

以下詳細です。

 

課題の解決


ベリンの都行き


都に無事到着しました。
都行きまでに行う、詩女としての最初の仕事、種蒔きもしました。


トリハロンのベリン都行きの警備、テロ阻止


テロリストが襲ってきましたが、無事撃退
ベリンが無事都行きを果たせました。


物語で「主人公たちが○○をする」と決めた目的がちゃんと完了しています。
これがちゃんとできていない場合、
「なんの話なの?」ってなります。


ドラゴンボールで例えると、
「ドラゴンボールを集めない悟空」です。

興味持てますか…??

 

登場人物たちの変化


アデムはボットバルトに対して、最初のような警戒心や、嫌悪感はありませんね。

ベリンもトリハロンも、最初はお互いにイヤミを応酬する中でしたが、最後の方はふつうに話すわ、トリハロンに至っては「なかなか楽しかった」というに至ります。

お互いに都行きの中で共感したりリスペクトしています。


また、テロリストたち殲滅の際も、
登場当初のトリハロンであれば
「こんな辺鄙な星まで来て、あんたらの敵をやっつけたんだから、ありがたく思えよ」くらい言ってもおかしくない高飛車~なところがありましたが、劇中ではベリンに嫌われたくない、と悲しい顔をしています。


アデムは、最初はいやーな顔をしていましたが、雨の日に、船の搭乗口でベリンを見守る自分と同じように、雨の中、2人を見守るボットバルトに対して、共感する顔を見せます。


敵襲の際には、ボットバルトにお姫様抱っこされて照れています。
※ストックホルム症候群ではありません。

 

 

説明台詞があまりない


ゼロでないのですが、説明が必要かつ、ベリンたちに対する説明であるため違和感を感じなません。


「我が国のゴティックメードの起動音は、女性の幽霊が泣き叫ぶ声と言われているのです」
->説明がないと、「何この声、怖い!」ってなります。
ボットバルトが説明しなかったら、心霊現象と間違えられてもおかしくありません(幽霊の概念があることが前提ですが)。


「あれは○○ビーム!充填まで1秒もかかるのです」
->説明がないと、側から見たら
「なんかカイゼリンがじっとしてる…?」ってなります。


違和感を感じる台詞とは、例えば偶然、街で高校の時の友達に会った時に
「あれ、高校の時に同じクラスだった○○ちゃん?」
「そう、私は○○。そういうあなたはi年h組だった時の☆☆ちゃん?」
「高校卒業してn年ぶり~懐かしい」
みたいな会話です。

 


無意味に服を脱ぐみたいな、「これ、ストーリーにいる?」みたいなものがない

もし、ベリンの入浴シーンや、(トリハロンでも)あったら、ちょっと真面目な話なのに、テロに狙われているのに、話の雰囲気が変わっちゃいますね。


一年の都行きを時間流れで違和感なく表している

最初と、途中洗濯ものを干しているところは朝または昼、雨は夜、戦闘時は午後、最後に夕方、と、時間の流れに違和感がありません。

最後が朝だったら、あの切なさは出ないでしょう。むしろ元気な感じになるでしょう。

 

ストーリーがラストに向けて右肩上がりに盛り上がるようになっている


脚本の作り方の定型として、起承転結の転部分が1番盛り上がるところになっています。
この場合は対テロリスト戦ですね。
また、小さいエピソードで、ベリンとトリハロンの距離が縮まるのも自然です。
1年も一緒にいたら単純接触効果で仲良くなるやろ、というものではなく、お互いがお互いの立場を理解できるようになり、その上で「何をしているか」のところをリスペクトしているのです。

 

テンポが良い


トリハロンがカイゼリンのところに向かって移動して、途中、ラブを助けます。
ボットバルトが受け取った後はもうカイゼリンの中に搭乗済みです。


これが、
ハッチの扉をあけて、なんてやってたら、観ている方が冷静になって、
「なんかモタモタしてるな…」
「この間に敵が襲ってこないの?」


となり、緊張感も薄れます。


ラブを助ける -> ボットバルト -> トリハロンは機内、と、すぐにシーンが切り替わったので、戦闘時の緊迫した状態を保てるのです。 

 

その他


子供にも安心して見せられる
子供じゃなくても家族で見ても安心
(お風呂とか着替えとかラブシーンがない)

 

もし、上記記載の逆を張っていたら…?こんなゴティッメードは嫌だ


もし、上にあげたポイントを外した場合のゴティックメードだったら…


ベリンとトリハロンがずっとイヤミを応酬している。雰囲気が悪い。
アデムとボットバルトも険悪。

 

アデムのセクシーなインナー姿が出てくる。


テロリストがくるもトリハロンはあまりやる気がない。
トリハロンがラブを助けない。ラブ没。


ボットバルトが、側に誰もいないのに、武器や敵機の説明をしている。
トリハロンがプライドにかけてテロリストを撃退するも、カイゼリンは証拠の品は見つけない。


都に到着すると、トリハロンがさっさと母星に帰る。
予言はないため、トリハロンの星は東西で争っていて民が消耗している。
花は咲いている。


となります。

 

観客が、「この映画は、いったい何を見せたいんだ…??」と、混乱に陥ること請け合いです。

鶴見軍曹と江戸貝くんのファッションショーを見た月島軍曹の顔になります。

 

まとめ

セオリーを守った堅実な脚本で、何度見てもすばらしいですね!!

常時上映してほしいですね。